生命力を発する深緑の都会の中の葉たち
雨粒に打たれ揺れる蔦の葉。
ビルの壁面に植えられた人工的な生息地で懸命に生きる緑の葉たち。
彼らはビル街の熱を抑え、空気をキレイするという役割を果たすため、懸命にそこに生きる。
そしてその生命力を体現する深緑は、見る者の気持ちを和やかにさせる。
彼らが発する生のオーラが、単なる通勤路として通り過ぎる者に、生命力のシャワーを浴びせてくれる。
私にとって、この通路がパワーを与えられる貴重な場所。
1日の始まりに空を見上げる
いつもの通勤の道。急ぎ足で脇目も振らず。
体が覚えているルートは、目をつぶっていても歩けるほど。
気づけば視野がうんと狭くなっている。
昨日と今日の違いがわからなくなるほど、変わらない毎日。
いつも同じ時刻に同じ場所ですれ違う同じ顔。
代わり映えのない日々が淡々と過ぎていく。
季節はもうすぐ夏。日差しが眩しい。
太陽の光線を肌で感じたら、うつむくのではなく、顔を上げてみよう。
深緑の木々の隙間から溢れ出る光が美しいことに気づくはず。
毎朝の通勤ルートで一番空が大きく見える場所を探そう。
青空を仰げば、繰り返しの毎日も少し変わって見えるはず。
そして、そこがあなたのラッキースポット。
コンクリートに染み入る蝉の声
今年の初〝蝉の声〟を聞く朝。
出勤途中のサラリーマンが行き交う早朝のオフィス街で微かに聞こえる夏の音。
まだ梅雨明けの報はなくとも、目をつぶれば〝夏の到来〟を感じる晴れやかな朝。
季節の変化を感じる音や風の匂い。
いつもの道を急ぎ足で進む途中で、少し耳を澄ませてみれば。
私にとってそこが今日のラッキースポットとなる。
気持ちが上がる慶應義塾大学三田キャンパス
慶應義塾大学三田キャンパス
慶應義塾大学三田キャンパスは、明治4年、深溝松平氏島原藩の中屋敷跡に設置。
写真の東館は、旧図書館の赤レンガを模した形で2000年に完成。
校章の下には福澤諭吉の有名な言葉、「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」を意味するラテン語、「HOMO NEC VLLVS CVIQVAM PRAEPOSITVS NEC SVBDITVS CREATVR」が刻まれている。
設立以降、政界や経済界はもちろん芸術界やスポーツ界まで、さまざまな才能がここっから羽ばたき、日本を背負って立つ人材を輩出し続ける場所。
校舎を見上げることで、今日という日を大切に、心身ともに目線を高くして過ごせそう。